佐々木 成之– Author –

詩と童話の世界に魅了され、水上不二の作品をテーマにしたブログを運営しています。子どもの頃に読んだ彼の童話が心に深く刻まれ、それ以来、彼の詩や物語に込められたメッセージを探求し続けています。
文学を学ぶために大学で日本文学を専攻し、卒業後は国語教師として勤務。その後、自分自身の言葉で水上不二の世界を語りたいという思いから、ブログを立ち上げました。
趣味は読書、美術館巡り、そして詩の朗読。特に、水上不二の詩を声に出して読むと、彼の言葉が心に染み渡る瞬間があり、それが私の人生の喜びの一つです。
このブログを通して、水上不二の作品を通じた感動や発見を皆さんと分かち合い、詩と童話の世界を広げていけたらと願っています。
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昆虫列車 第18集 11/12 あたらしい土/雲「スサノヲの命」童謡組曲 日名子丹
⑪⑫ 第十一段「あたらしい土」と第十二段「雲」は、「古事記」の原文上は分けることが難しいと感じました。 原文では、「草薙剣」を「オオカミ(アマテラス)」に献上します。そして、出雲の国にあたらしい宮を作るのです。第十一段は農耕によって恵の多い... -
昆虫列車 第18集 10 つるぎ「スサノヲの命」童謡組曲 日名子丹
⑩いよいよ十段です。スサノヲはその隙をついて、腰に差していた「十束剣」でヤマタノオロチに切りかかり、退治したのです。 「「オロチ」はおどろき、のたうちまわった。」「ひらめく、ひらめく、ひらめく、いなづま、とどろく、とどろく、とどろく、いか... -
詩が掲載された昆虫列車一覧
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昆虫列車 第18集 9 酒「スサノヲの命」童謡組曲 日名子丹
⑨第九段は、お酒を飲んでいる姿を詳細に、リアルに表現しています。「ぐいつぷ、ういつぷ」溢れそうな量のお酒が「たらりこ・たん、たん」「とろりこ・とん、とん」。飲んで酔いが進んでいく「オロチ」の様子が「とうたらり」「とうとうたらり」と表現され... -
昆虫列車 第18集 8 ちから「スサノヲの命」童謡組曲 日名子丹
⑧さあ、いかがでしょう。第八段です。見たことのある言葉がありますね。そうです「オロチ」です。「オロチ」といえば、「ヤマタノオロチ」ですね。 泣いていた老夫婦は、「アシナヅチ、テナヅチ」。毎年一人ずつ娘を「オロチ」に食べられてしまっていたの... -
昆虫列車 第18集 7 箸「スサノヲの命」童謡組曲 日名子丹
⑦ 多くの神々にタカマの原を追放されたスサノヲですが、この段の初連は「タカマの原よ、さよなら、」自分の意志を表現してます。自ら「イヅモの国へ、ひとすぢ。」と、目的地も決めています。と、ここにも「古事記」から省略されている場面があります。地... -
昆虫列車 第18集 6 笑ふ「スサノヲの命」童謡組曲 日名子丹
⑥スサノヲはいよいよ追放されてしますのです。え~、だれが追放したのでしょうか。まあここも細かいことは気にせず、先に行きましょう。 その追放されたときの様子が第六段「笑ふ」です。天上のあらゆる神様たちが皆でスサノヲを追い払ったのです。髪も爪... -
昆虫列車 第18集 5 くらやみ「スサノヲの命」童謡組曲 日名子丹
⑤この第五段「くらやみ」は、五音七音で落ち着いた雰囲気です。実際には、「アメノウズメ」という女神が岩戸の前で踊り、アマテラスが外をのぞいたところをタジカラオウが引っ張り出してしまうという内容です。そういえばこのお話は、映画「陰陽師」ですね... -
昆虫列車 第18集 4 怒る「スサノヲの命」童謡組曲 日名子丹
④第四段「怒る」です。いったい何に怒っているのか原文にはありません。しかし、その怒りで高天原を滅茶苦茶にしたことは記述されています。その内容は、この詩の通りです。しかし不二は、説明的な場面を言葉を重ねることで勢いや激しさを表現し、体言止め... -
昆虫列車 第18集 3 タカマの原「スサノヲの命」童謡組曲 日名子丹
③スサノヲの姉アマテラスの治めるタカマの原の様子が描かれています。 山、空、木、川と自然の様子。アマテラスの様子。自分の思い(この力を発揮できるようなこと)をとげたいと願うスサノヲのつぶやき。機織りや玉磨きの生活の様子。古事記の原文には見...
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水上不二
水上 不二(みずかみ ふじ、男性、1904年(明治37年)1月10日 - 1965年(昭和40年)3月31日)は、日本の童謡詩人、童話作家、作詞家。 来歴宮城県本吉郡大島村(現在の気仙沼市)字長崎にて父・佐助、母・あやの の次男として生まれる。 1918年(大正7年)... -
詩が掲載された昆虫列車一覧
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大島小学校PTA新聞くぐなり 「くぐなり」への手紙一覧
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童話が掲載された書籍等一覧
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講談社の絵本ゴールド版109 金のりんご
1963(昭和38)年2月号下 金のりんご 水上不二 「金のりんご」は、アイルランドの詩人イェーツの編んだ「アイルランド童話集」の中の「コン=イーダの話」、またの名「アーン湖の金のりんご」によったもので、大昔、アイルランドが、西方の幸福の島と... -
昆虫列車 第3集 葵
葵 水上不二 雌蕋(おしべ)よ, 雄蕋(めしべ)よ, お日さまにぶいよ。 にぶいよ, つゆばれ, 葵が咲いてる。 雌蕋(おしべ)よ, 雄蕋(めしべ)よ, みるくの息だよ。 ちろちろ, とかげが, 香(にほ)ひを吐いてる。 雌蕋(おしべ)よ, 雄... -
新聞に掲載された寄稿文(三陸新報)「九年ぶりの旅」「小金井手帳」一覧
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昆虫列車とは?なぜこの作品をつくることになったのか
『昆虫列車』とは、昭和12年に水上不二が主宰し、まど・みちおや米山愛紫らと創刊した同人誌です。昆虫列車のスタートが第1集である『昆虫列車』であり創刊号です。 『昆虫列車』の概要を知るためには、『昆虫列車』第1集p3とp12『昆虫列車点描』、最終裏... -
昆虫列車第1集 P2 巻頭詩
昆虫列車第1集 P2 昆虫列車 はしれ、はしれよ、昆虫列車 けふの日和に、季節の風に。 ベルを鳴らして、お旗をあげて、 蒔いて行くのはお花の種子か。 はしれ、はしれよ、昆虫列車、 遠いかすみへ、スバルの星へ。 草のトンネル、もひとつくぐりや、 雲が... -
新聞に掲載された寄稿文(からくわ民友新聞)一覧